2ダボをいじる

6年ほったらかしていたCBR250RRを買った時より美しくして乗り回すブログ

フューエルコックのガソリン漏れ

今回はフューエルコックからの燃料漏れの修理。

燃料漏れは重大な事故につながりかねませんので参考にされる方は自己責任にて…

 

エンジンが回っている時はバキュームゲージをつなぐ穴からの負圧をこのダイヤフラムにかけて、燃料コックの蓋を開きます。

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ということは、写真のようにダイヤフラムに穴が開いているとどうなるかというと・・・

バキュームゲージを使用して同調を取ったことがある人は経験があるでしょう。

「なんかアイドリングが不安定だと思ったら、負圧の穴にキャップするの忘れてた!」って。

 

あの状態になります。

 

以前からアイドリング時に燃料コックから「シュッシュッシュッシュ」と音がしていたのはこの穴のせい。

負圧ホースが繋がっていない「空気を吸う穴」を指で塞ぐとアイドリングが安定する、という状態でした(6年前)

しかもこのダイヤフラム、おそらく10年前の購入時からこの状態。

負圧が掛かっていない時にダイヤフラムをタンク側に押し付けるスプリングが入っていなかったため。

穴が開いているため負圧をかけても正常にダイヤフラムが燃料側から離れない。

スプリングの圧力がなければ燃料の自重でダイヤフラムは開く。

 

ということでしょう。

 

ダイヤフラムが届いたらスプリングもセットになっていました。

 

 

 

というのが前置き。

 

 

 

キャブO/H後にタンクを戻し、ガソリンを入れ・・・

 

あれ?コックが回らない・・・

 

 

ペンチでかなり強めに回したところ2回ほどは回ったけど、結局「ON」の位置で回らなくなった。

宮崎から鹿児島まで移動する際、「ON固定」が原因でガス欠になったのはそのうち思い出話として語りましょう・・・

 

何度かペンチでかなり強めに回したけど、回る気配なし。

そのうち適当な中古でも買って、ダイヤフラム移植して・・・と考えていたが

この隙間

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からガソリンが滲んでいる事に気づく。

 

壊れていなかった(つまみが回らなかっただけ)燃料コックを自らの手で壊してしまったということ。

 

会社の倉庫に間借りして置かせて頂いているが、このままでは倉庫に気化したガソリンが充満し・・・

 

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ってことにもなりかねない。

 

 

そもそもダイヤフラムではない「本体側」はAssy.扱いだったっけ。

蓋はカシメになっているし・・・

こうするしかない。

 

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カシメの頭には吹き飛んでもらおう。

 

 

・・・と思ったけど、ドリルの軸がぶれておりうまく飛ばせない。

 

タケノコ登場。

 

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先っぽがちょうどいいサイズ。

「あるもので済ませる(出来る限り)」

 

相手はアルミなのでざくざく削れる。

 

削れたら蓋を開くが、最初からマイナスを差し込むほどの隙間はない。

 

 

これまたたまたま工具箱に入っていたボックスドライバーを当て、叩く。

 

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少し隙間を作ったら、合わせ面に傷をつけないようにマイナスでコジル。

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多少カシメの頭の残骸が引っかかるためスムーズにはあかない。

 

でも、パカリンコ。

 

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「!!!!」

O/Hを始めて一番驚いた瞬間だったかも。

この蓋は元々開ける設計ではないため、ゴムパッキンもパーツリストにはない。

パチンコ玉が当たる箇所にもゴムパッキンが入っている。

 

頑固な汚れは強力キャブクリーナーに漬け込みたいところだが、パッキンを傷めるわけにはいかないので燃料フィルターを追加することで「見なかったこと」にした。

 

コックの回る部分は円ではない溝つきのゴムパッキン。

 

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ここから燃料コックの本体の加工。

手順書形式でw

 

残っていたカシメをリューターで削り取り、平面にします。

ついでにセンターポンチ等(今回は木ネジ)でセンターを出し、細めのドリルで軽く溝を作ります。

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蓋の穴はM4がぴったりのため、下穴はΦ3.4mmです。

実際は軸ブレがあったためもう少し大きくなった模様・・・

貫通!

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今度はM4タップを揉みます。

買ってきたタップセット・・・

2,000円程度の安物ですが、フレームのネジ穴の修正も出来るため良いかな、と。

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M4×P0.7のタップをタップレンチに取り付け・・・

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おもむろに差し込んで垂直に回します。

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回す量は3分の2回転右回し、3分の1回転左回しでした。

タップはネジを締めるように一定方向には回しません。

切り粉を外に出しながらでないとタップが折れてしまいます。

 

気が済むまで回したら垂直に左回しで抜きます。

この時、斜めになりやすく、折れやすいですね。

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タップレンチを外して、手で回しました。

切削油はシリコンスプレーを使いました…

切り粉を飛ばしてビスを入れてみる。

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バッチリです。

 

といいたいけど、やはり下穴が少し大きかった。

一応締め付けは出来るのでヨシとしましょう。

 

ちなみにパッキンはペッタンコでした。

これではガソリンも漏れたくなる・・・

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ここは交換部品がないため、耐ガソリン液ガスの出番です。

 

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これをおもむろに塗ります。

本体側だけに塗り、きれいにしておいた蓋をかぶせると・・・

蓋のどこまで塗ればいいのかが分かります(写真は一度蓋を重ねて外したところ)

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大体の目安が付いたところで、両側に薄く液ガスを塗って1~2分乾燥させた後貼り合わせます。

このとき、中のパチンコ玉を忘れずに入れること!

コックの向きもパチンコ玉と合わせること。

重ねてビスを締めると液ガスがはみ出て来るので、乾いたコロに毟り取ります。

 

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これでガソリン漏れは収まります。

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別にわざわざタップ揉まなくても、貫通穴+ビス+ナットでいいんだけどね!!

 

サンデーメカニック(?)の自己満足の世界でした。

 

 

中古かAssy.買ったほうが・・・楽だけど。

 

 

真似する方は、自己責任で・・・お願いします。